何気なく流し見をしていたInstagramで
ふと飛びこんできた一つの動画に
くぎ付けになってしまった。
細い黒のペンを使って10㎝方の四角い白い紙に
点や直線・曲線からなる様々な繊細な模様が
すらすらと規則正しく描き込まれていく。
何が仕上がるんだろう
この先どう展開していくんだろう…
心がワクワクして目が離せない。
そして仕上がりを見た時に
自分が描いたわけでもないのに
なぜかやり切った達成感があった。

描く図柄の下に描いている作者のメッセージが
記されていた。
癌の闘病中にゼンタングルアートに出会い救われた
描いている間は気持ちが楽になり
落ち込むことなく治療に向き合うことができた
自分が自分でいられる世界を心の中に広げてくれた
誰にも病気にも奪い取られない豊かさがそこにはある
心を豊かにしてくれるゼンタングルアートに…
私は救われた。
ゼンタングルとは
Zen(禅)とTangle(絡まる)を合わせた造語で
“ヨガ”や“瞑想”のように日常生活で取り入れる
リラクゼーションの方法として2004年に
アメリカのマリア・トーマスとリック・ロバーツに
よって考案されました。
タイルと呼ばれる美しく小さな紙に
ペンと鉛筆だけを使って『描く』ことに
フォーカスしたアート。
描く前に感謝の気持ちを捧げ
どんな線でも受け入れる
達成感を味わうことで自分自身を認め
自然に自己肯定力を高める
集中して丁寧に線を描くことで
頭が空っぽになりリラックス効果や
ストレス解消にも繋がるとされています。

やり遂げた達成感というのは日常生活では
中々味わえないものです。
失敗も正解もない
直感に従い自由に描くその先に
思いもよらない結果が待っている
ゼンタングルに魅了され
一日数十分ペンをとるようになりました
そして今の母に必要なものがここにある気がして
母にゼンタングルアートを勧めてみました
母なりにきっと何かを見つけてくれると
淡い期待を抱いて・・・













